共鳴レンサツアー 〜アニメスペシャル〜 大阪編

DISK GARAGE presents

共鳴レンサツアー 〜アニメスペシャル〜

2023.01.05(木) @梅田 CLUB QUATTRO

ラックライフ / BURNOUT SYNDROMES / FLOW

 

 

 

全バンド、アニメソング限定セットリストの激熱イベント、共鳴レンサツアー 〜アニメスペシャル〜。考えれば考えるほど楽しみでしかない。

各々がそれぞれのバンドのグッズを身に纏う、久方ぶりの対バンイベントの雰囲気とか、久しぶりに会えたひとがいることとか、新年のご挨拶に回れる嬉しさとか、いろんなものが楽しくて、意外とあっという間に過ぎていく時間。

場内BGMもアニソン縛りで、新旧様々。UTAの新時代とか、思わず歌い出したくなっちゃう。

 

 


FLOW


トップバッター、FLOW先輩。NARUTOとかコードギアスとか、あの頃ドンピシャで私のアニメ世界を彩ってくれた曲たちを歌っているひとが、本当に目の前に居る感慨がまずあった。

 

01.Sign
02.DICE
03.WORLD END
04.COLORS
inst.
05.
06.GO!!!
07.GOLD


「いいねえ。ラックライフのグッズ身につけて、バーンアウトの着て。これが対バンですよ。全員で今日を最高の日にしていこう」って、対バンの醍醐味を熱く叫ぶKEIGOさん。各々に好きなバンドがいて、それぞれの好きを抱えて集まったひとたちが、アニメソングというひとつのジャンルで繋がろうとしている。それぞれの好きが一体化して壮絶なパワーを発揮する、そんな可能性を孕んだ空間がここにあるんだから、わくわくしないわけがない。


DICE、WORLD END、COLORSの繋ぎは、コードギアスに夢中になってたあの頃の私が堪らなく騒ぎ出したターンでした。3公演で制覇できればいいなと思ってた聴きたい曲が、既に聴けてしまった驚きも嬉しさもあった。

COLORSのアウトロで、ルルーシュとスザクが悲痛と激昂を乗せて互いの名前を叫ぶ声が脳内再生された。アニソンって強くて偉大。


チカチカと不規則に光が灯っては消える照明演出。はじまったインストのセッション。いつの間にかボーカルふたりの姿はステージになく、楽器隊の音だけがいま、ライブハウスに響いている。演出も演奏もめちゃめちゃカッコいい。


GO!!!でのそこかしこで本気ジャンプが飛び交う空間。ふとした瞬間に建物の揺れを感じて、足元がふわっとして、ここってこんな揺れたっけ、って激しさと一体感が凄かった。フロア全部を巻き込んだウェーブの煽りも然り。


GOLD。聞こえてくる歌詞に「花一匁」ってあって、そわっとした。和テイストのカッコいい曲。最後に、「失礼なこと聞きますけど…皆さんまだ飛べますか?最後に特大ジャンプいけますか?しゃがんで」ってドラムのカウントで一斉ジャンプ。


FLOW凄かった。怪物アニソンバンドたる佇まいで圧倒的な存在感でフロアを煽っていく、その貫禄と圧。あの熱気に充てられて、半強制的に巻き込まれてしまう解放感。普段のじっくり聴くって楽しみ方よりも、煽られるまま乗せられて本能のまま身体が動いて汗をかく、そんな楽しみ方をしたような気がします。畏怖の念さえ抱いてしまうような激熱のトップバッターでした。


転換中のBGMもサムライハートや千本桜、発熱、そわっと気持ちが動いてしまう曲ばかり。アニソン強い。

 

 

 

BURNOUT SYNDROMES


自分のリスニング力を悔やまざるを得ない、野太い声の英語アナウンスと和楽器の音色を織り交ぜた登場SE。新しいー。気合だなあ。


「大阪の、バーンアウトシンドロームズです」って熊谷さんの言葉。なんだか久しぶりに聞いた気がして、その響きに胸躍った。


1曲目、BLIZZARD。この曲を最初に聴けることが物珍しい気がした。予想から外れた選曲は、ちょっとしたサプライズみたいで、気持ちが昂まる。待ち望んでたバーンアウトのライブの嬉しさで、燃えるように身体が熱くなっていく気がした。トッパーのFLOW先輩の余韻もある。


SEで繋いで、ヒカリアレ。すかさずフロアを埋める手拍子が、曲の強さを物語っていた。そして、気づいた。いま感じた興奮は、FLOWのときのあのアニソンを聞けたって興奮とは別のものだって。大好きなハイキュー!!のOP曲として出逢ったこの曲は、その出逢いの特別さは根底にありつつも、彼らの曲として聴いてきた記憶がその上に分厚く積み重なっている。それを、このアニソン縛りのイベントで認識するのは、なんだか不思議な感覚だ。嗚呼、もうとっくに、BURNOUT SYNDROMESってバンドそのものが、好きだな。


熊「明けましておめでとうございます」

石「いやー、無事明けたね」

熊「無事?」

石「今年はもう明けんと思ったけど…え?もしかして、暦と一緒に明けちゃうひと?」

熊「ひとり違う世界線のひと居ますけど…異世界転生?アニメ縛りやからって…そんな…」

石「いや年ってさ、勝手には明けないのよ。明けるんだ!!っていう気持ちで明けるもんやん?俺は、今日FLOWさんのライブ観て、年明けました」

共感の拍手でフロアが反応した。確かに、新年はじまったな、って縁起のいい感じした。そんな今日は、私にとってもライブ初めだから、余計に。


「初日の出も見たくないですか。熊谷くんに言ってほしくないですか。おはよう世界って」って、素敵な石川さんのMC。年明けを告げる、Good Morning World!

「おはよう世界 Good Morning World!」のあと、高らかに響いた熊谷さんの「あけおめーーー!」って叫び。大好きなバンドとライブで新年のご挨拶ができてしまう世界線、最高だと思う。あけおめ世界。

「愛を力に変えて」のスパって右腕横に広げてそこから拳握り込む仕草、力強くて鋭くてめっちゃカッコよかった。


和楽器アレンジで繋ぐ聴き慣れてきたSEも、年明けが相まってお正月みを色濃く感じた。一味違った趣の、花一匁。

途中、思わず笑っちゃったみたいな熊谷さんの困り笑いの一瞬がぎゅんって心臓掴んできて、私も困った。年相応のお兄さんなカッコいいが続いていたところに突然、幼さを含んだ表情が飛び込んだから、掌握力が強かった。なんだあれ、可愛すぎる。特に瞳が可愛かった。そのときは歌詞間違えたか歌うとこ間違えたからだなって思ってたけど、どうやらもっと特殊なことだったらしい。知らんけど。


曲終わり、フロアに背を向けてギターの調整してる熊谷さんを「ライブの醍醐味中?新年初弦切れ?」って覗き込むように伺う石川さんもその尋ね方も、絶妙でかわいいなと思った。

弦は切れたわけではなく、1弦がズレて2弦と重なった状態だったらしい。「びっくりした。弦は切れてないのに、鳴ってくれないんだもの。1弦ないのに2弦2本あって」ってその状況を「ギターが異世界転生してました」と被せて表現するユーモアよ。あの幼な微笑みは、その転生状態に気づいた瞬間ってことでいいですか。ちょっと可愛すぎて、気持ちを持っていかれました。


弦の転生に「熱くなりすぎちゃって?」って笑ってる石川さんが「次の曲でクールダウンする?」って提案して、熊谷さんの曲振り。「クールダウンのために冬の曲を。といっても皆さんは熱くなると思うんですけど」って、とびっきり足取りを軽く、白い息を吐き出して駆け出したくなる曲、銀世界。「ぬくぬくとした暗闇 捨て 追え」が言えなくなっちゃうの微笑ましいし、でも、感嘆詞で音埋めてリカバーして器用。


石「今日は、対バンですね。物騒ですよね、対バンって、対戦バンドって呼んでるんですよ。でも今日はアニソンが好きで集まってるから初めて、これは共演だなって思いました!初めてではないかもしれんけど」

熊「いや初めてよ。いままではころす!って思ってやってました。すみませんでした」


熊「今日、クアトロなんですけど、なかなか対バンでやることなくて知らなかったんですけど、結構揺れるね。皆さんは跳んでるんで気づいてないかもしれないけど、楽屋に居て、7階やのに怖かった」

石「待って、同じこと言おうとしてるかもしれん。え?どっちが喋る?」

石川さんの問いに、どうぞって無言で譲ろうとする熊谷さん

石「合わせたのにしようや。どこ着地しようとしてる?」

熊「ゴール決めてない。ちょっとランニングするかーって家出る感覚で喋り出してる」

石「(笑)。楽屋のラックライフにも揺れ感じてもらおう。次の曲ならそれができると思うんよね」

熊「ああ、ラックライフビビらせようってこと?」

石「楽屋の床抜かそ」

熊「初抜きしましょうか」

ジャンプジャンプの一体感で、クアトロを揺らす、PHOENIX

「敵の鉄壁 砕いて」のあとに、スパンッとスパイクモーションで腕を振り下ろす仕草、最高だなあ。バレーボールにおける鉄壁はブロックで、それを打ち砕くのは、スパイカーの強烈なアタックだから。力強く拳で打ち抜くのもカッコよくて好きだけど、タイアップだからこそのアクションも最高だなあ。


「卯年なんでね、俺たちともっと飛び、跳ねてくれますか!」って石川さんの先導で、FLY HIGH!!。その曲振りが嬉しくて可愛くて、応えるようにぴょんぴょん跳んだ。年明け最初のBURNOUT SYNDROMES、最後にみんなでジャンプしようって、一斉にジャンプして、大満足の盛り上がりでした。

 

 

 

ラックライフ

 

01.風が吹く街
02.初めの一歩
03.Naru
04.リフレイン
05.しるし
06.名前を呼ぶよ

(合ってる確信はない、たぶん足りてない)


ラックライフの不思議なところは、ぶち上げ滾る雰囲気にすることも、しっとり響かせる聴かせ方もどっちもできてしまうところかもしれないと、思った。それが、曲順での雰囲気作りだけのことじゃなく、一曲一曲が両面併せ持っている感じがするの、すごい。音源とライブとの印象の違いでもあるのかな。

 

初めの一歩をアニソンって認識してなくて、あれ?!好きな曲きた?!って不意打ちでした。チア男子!!のOPでした。


どの曲だったかの間奏で「急いで座って!急いで!」ってフロア全員をしゃがませて、ギター振りかざす動作だけでウェーブ促すPONさん。ちゃんと対応できるフロアに「FLOWさんの教育がいい」って満足気にするPONさん、無邪気なのか。後にアンコールでKEIGOさんに「俺たちあのウェーブできるようになるまで丁寧に振ってきたんだよ?それをあんな、しゃがんですぐ!なんて雑に(笑)しかも動きだけで、勘弁してほしいよね(笑)。みんな最高じゃん!」って言ってました。


「FLOWさんは、酷いバンドでしょ?そろそろ膝やっちゃってるひととか出てくると思うんでね。訴えるひといたら俺らが仲介するんで、言ってください」って、トップバッターの激アツの問答無用でジャンプを煽る姿を思い出して、あれが彼らの平常なら、FLOW熱烈ファンは強靭な足腰の持ち主に違いない。


異世界シンドロームズは、異世界アウトシンドロームズはね、友だちと喋ってんのかって。石川は(熊谷さんの方を)向き過ぎやねん。下手のひと石川のおしりしか見えへん。おしりシンドロームズや」

謎の命名を授かったシンドロームズ。PONさん愉快だなあ。止めどなく喋り続けて、笑わせてくる、パワープレイだと思う。


「根っこはロックバンドなんです」「軽音部の先輩見て、あんな風になりたい!って憧れだけではじめた。それが、いろんなひとに支えられて、ライブハウスに出逢っていくうちに、バンド仲間に出逢っていくうちに、あなたに出逢っていくうちに、心が動いて、拳があがって、心が震えて」熱く熱く重ねられていく言葉の最後に、「なんかよく分からん重いものも背負ってやっています。それを幸せだと思っている」ってPONさんの言葉に、胃がずしんと重くなった。そのよく分からない重いものに私たちが含まれるなら、どうか変わらずずっと背負っていてほしい。

 

 

アンコール。まずラックライフが再登場して、自身のツアーの宣伝をした。「Because of you、あなたのおかげで、って意味。あなたの所為で、って意味もあります。あなたの所為でライブ続けてしまっています。責任取ってもらわんと。ちゃんと来てよ、すーぐ来んくなるんやで(笑)」って本音混じりに発するPONさん。これがずしんと心に刺さるんだから、きっと私はとっくに、並々ならぬ情を彼らに捧げているんだと思う。


のちに他バンドもお迎え。FLOWからはKEIGOさんとKOHSHIさんのボーカルふたり、バーンアウトからは石川大裕が登場した。

全員が共鳴レンサのTシャツ着てるなか、ひとりバーンアウトの新グッズのパーカーとTシャツ身につけていていた石川さんが肩身狭そうに「ちょっとこれだけいいですか。最後だしグッズの宣伝していいよって言われたから着てきたのに俺だけ…何も聞いてない…」って弁解してた。それを「イベントへの愛がなー」って一掃するPONさん。プルオーバーのバックプリントだと思ってたパーカー、ジップアップだったんですね。これはかわいいグッズだ。

「何で楽屋、バーンアウトが個室なん?!俺ら廊下みたいなとこで、寒くて寒くて。それ見た熊ちゃんが、『ラックライフの楽屋…なんかすごいことになってますね…』ってだけ言ってふいって通り過ぎてった」ってPONさんに、石川さんが困り笑いで「それはほんますみません、ほんま」ってへこへこ頭下げてた。「そういうのは打ち上げでやるやつだよ」ってFLOW先輩が言ってた気がする。バンド同士のわちゃわちゃわちゃ。イジられてたじたじしてる石川さんが後輩しててかわいい。

あとは、KEIGOさんが、曲中のPONさんの急なウェーブ煽りについて触れ、「FLOWさんの敷いたレールを走ってるだけ」ってPONさんが弁解してた。


「せっかく3バンド揃ってるので、カバーしたいと思います!前にしっかり4枚歌詞が貼られています。色分けまでされて」ってPONさんの言葉。お待ちかねのその日限りのお楽しみ。「海賊王に!!なりたいか!!」って叫びで誰もが連想しちゃうアニメ。こんなのテンション上がらないわけがない。選曲は、ご存知ONE PIECEから、ザ ベイビースターズで、ヒカリヘ。

イントロがはじまる中、前へ躍り出て乗り出して、OPの台詞を語り出した石川さん。わあ!なんて適役なんだ!って思った。似合うなあ。

「世界が、そうだ!自由を求め、選ぶべき世界が目の前に広々と横たわっている。終わらぬ夢がお前達の導き手ならば、超えてゆけ!己が信念の旗の下に!」

OPのあの映像、駆けている麦わら海賊団と航路を進むメリー号の画が浮かぶ。カラフルに彩られるステージの上から、お届けされるカバー曲。楽しい楽しいアニソンスペシャル。最高でした。

 

01.風が吹く街
02.初めの一歩
03.Naru
04.リフレイン
05.しるし
06.名前を呼ぶよ

en1.ヒカリヘ(ザ・ベイビースターズ カバー)
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