ゴー・ビヨンド・クアトロツアー 名古屋編

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メメタァ

ゴー・ビヨンド・クアトロツアー

w / ココロオークション / 日々是好日 / CULTURES!!! / 00's Club

2023.03.21(火祝) @RAD SEVEN

 

 

 

 

00's Club

 

メメタァに言われた、「きっと大丈夫だよ」って言葉をずっと大切にしている、って話すMC。「何でも1番になったことなんてないけど、メメタァに貰ったこの1番手は、俺にとっての1番です」って、大好きな先輩バンドの大事な日のはじまりを全うする姿、素敵だなって。

 

 

 

CULTURES!!!

 

「めっちゃ名古屋来てます。もっと知ってください」って、そういう切実な声、好きだなあって思う。いまこうして足を運んでくれることへの感謝を言葉にしながらも「もっとデカい景色を見たいって思いもあるんです」って、思うようにはいかない現状へのもどかしさも滲ませるMC。「オーツクラブは、大丈夫って言ってくれたけど、それでもどうしようもなく沈んでしまうときがあって、そんなときに書いてしまった曲です」って、はじまった曲 is わからない、乏しい記憶力。けど、1番手のMCを受けて、繋いでいく感じ、素敵だなあと思う。

 

「みんなが、きっと誰かのヒーロー」ってお話。「顔合わせで、クアトロに向けて背中を押してほしいってメメタァに言われた。メメタァは尊敬する先輩で、俺たちが背中押すなんて、って言われたときは思ったけど、俺はいつもライブするとき、みんなを元気にしたい、勇気付けたいって思ってやってて、メメタァにとってのそういう存在になれてるってことだと思って、それが嬉しい。この時間は、俺がたちがあなたのヒーローになります」

 

 

 

日々是好日

 

「ヒロアカが好きなんですよね」って、CALTURES!!! のヒーローについての話を受けてだろうけど、突然のヒロアカのお話。「僕のヒーローアカデミアって、アニメで観てるんですけど、主人公は大きな力を持っていて、そんなヒーローだからこそ逃げ場がないというか、『特別な力を持った人はいるけど、特別な人なんていない!』ってヒロインのセリフがあるんですけど、メメタァもそうだなって」「強いヒーローも、救ってくれる誰かが必要」っていう、心臓をぎゅっと掴まれるようなお話でした。メメタァにとっての、背中を押してくれるヒーローが、今日この日に集まっていたんだなあ、心がほわっと温かくなって、その片隅で、これはきっと、ノヤっさんにとっての木下だなあって思った、守護神のヒーロー。

 

 

 

ココロオークション

 

「よろしくお願いします!」って元気な井川さんの登場からのココロオークション。持ち場に座った井川さんが、背後のメメタァのバックドロップを振り返って視線送ってから、粟子さんと目配せして、粟子さんが頷いて準備が整った、って右手を挙げる。最初の曲、一等星の歌。

 

続けての、ハンカチは、軽快に足踏みして演奏しはじめる大野さんめちゃんこ可愛かった。そんな軽やかな足取りとカラフルなライティングが、ハンカチでうきうきした気持ちをそのまま表してるみたいに鮮やかで、好きでした。「メメタァを好きになった」ってきらって目を輝かせて歌う歌詞変えポイント、好き。

 

最初のMC、井川さんが囁き声で「メメタァ」って呟いた次に、飛び込んだ「メメタァ」って裏声の戯けた声。一瞬、誰の声?!ってなった、声の主は意外にも大野さん。高い声のまま何回も連呼するのがシュール。ご機嫌ですね。粟子さんに「どしたん?そんなキャラちゃうやん」って心配されてたのも面白すぎると思う。ご機嫌、なのかな。

 

粟「メメタァ以外はみんなはじめましてやねんけど、めっちゃよくて、メメタァ愛されてるのが嬉しくて、8年前から知ってるからさ、鼻高々で誇らしい気持ちです」

大「古参ぶってる」

粟「うん」

大「マウントとってんねんな」

粟「そうマウントとってる」

 

「背中押してほしいみたいなんで、そういう想いを曲と歌で届けます」って対等な仲間として、想いに応える激励。「メメタァへの愛伝わってる?」って問いかけていた粟子さん。メメタァのザ・ワールドって曲のワンフレーズ弾き語りして「8年前の新宿Marbleで対バンしたきりで、そのとき聴いただけでずっと好きで、歌えます!」って、めっちゃドヤ!ってしててそりゃあもう愛だだ溢れでした。粟子さんのカバーに黄色く湧き立つフロアの空気も、愛。からの、僕らは愛の中。今日この日のRAD SEVENはメメタァへの愛で溢れていて、私たちはその、愛の中、にいた。

 

「みんな、音楽は好きですか!」って熱い問いかけからの、ヘッドフォントリガーは、「メメタァのスーパーシューター」だったし、最後、「行ってこいクアトロ!」って言葉に胸が熱くなった。

 

01.一等星の歌
02.ハンカチ
MC
03.ホタルのヒカリ
MC
04.僕らは愛の中
05.ヘッドフォントリガー
06.火花

 

 

 

メメタァ

 

「俺たちの、バンドの寿命、みたいなものは、結成したあのときから、いまも変わってないと思う。いつ終わるかもわからない状況のなかで、俺たちに元気を貰ってますって言葉があったから、拳をあげて応えてくれたから、対バンの打ち上げが物凄く楽しかったから、とか、そんなひとつひとつが繋がって、今日も俺たちはバンドを続けられています。これからも今日みたいなひとつひとつを繋いでいって、ずっと続けていきます」

 

 

出演バンドみんな、メメタァのことが大好きなのが溢れてる温かい空間だった。クアトロに向けて背中を押せるように、それぞれに今日をいい日にしようって気合が入っていて、大事に大事にメメタァに言葉でも演奏でも繋いでいってる感じがして、メメタァを好きって気持ちが、バンド同士も繋いでる気がして、とても素敵な対バンでした。そうやって繋いでいって、この愛に溢れた空間がずっと、続いていけばいいなと思う。

oitoma circle vol.1

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oitoma records presents

「 oitoma circle vol.1 」

w / LOVE LOVE LOVE(寺井・澤本2人編成)

/ 粟子真行(ココロオークション

2023.03.19(日) at MUSE BOX

 

 

 

粟子さん


「スギ花粉が猛威を振るっております。みんな花粉大丈夫ですか。僕はひのきタイプなんで、もう少ししたらやばいです」「4月1日が誕生日なんですけど、毎年その時期、3月の終わりから4月のはじめにはライブ入れないようにしてたのに、忘れてました。声出るかなって心配だったけど、しっかり、出てます。ありがとうございます!」

粟子さんも花粉症のひとだったんですね。その辛さを分かち合えはしないけど、どうかお大事に。


「少し早いけど夏の歌を」って、はじまる蝉時雨。のちにoitoma recordsがカバーしてくれる曲。ヒトリルームさんはコードを聞いてすぐに察したようで、緊張に震えていたらしい、裏話。


「今日の出演者、仲良いひとばかりで、ずっと喋ってて、PAさんにセットリスト提出せずにいまやってます。ごめんなさい」って謝ってる粟子さんにフロアの後ろから「みんな出してない!」って声が飛んだ。

「そう?でもみんなは何やるかは決めてると思う。俺は曲も決めてなくて…普段は、ココロオークションってバンドでカッコよく、あんまり喋らずに、大事なとこだけ喋って、美味しいとこ掻っ攫うみたいな、声も低めでキメてやってるんですけど…」って話しはじめる粟子さん。そんな粟子さん、私、知らない、ってなった。いつ頃の話ですか。バンドのときも熱さはあるけどオラついてるイメージはない、癒し。「違うかも…昔はね、そうだったんですよ。『いけんのか!』みたいな。でも結局、俺そういう子ちゃうから……なんでこんな話になったかって言うと、そう。弾き語りのときだけの曲を」って、ブルーベリーアイズ。タイトルコールを受けて、ステージの照明が瑞々しい紫に変わったの、ブルーベリーの色だなあって思った。セトリ提出してないってことは、これはアドリブでのブルーベリーカラー。粋だなあ。あとは単純に、弾き語りのときにちゃんと照明演出があるの珍しくて、素敵だった。


「結構長くやってて、2011年結成やから、今年で12年、干支一周してる。コロナになって、やめようって思ったこともあったけど、俺はこれしかできひんし、音楽に関しては努力を努力と思わずできるし、俺がちょっと歌うことで喜んでくれるひとがいて、天職やなって思う」「音楽を生業にできてるなって、そのことを嬉しく思ってる」音楽っていう目に見えないものを愛する粟子さんが、それがないと生きていけないって清々しく言い切る粟子さんが、穏やかに「ここにいる、みんなも同じだって勝手に思って話してる」って言うの、嬉しいなと思う。目に見えないものを愛することができる尊さが、世界を優しく温かくしていく、僕らは愛の中。

 

01.ハンカチ
02.一等星の歌
03.蝉時雨
04.ブルーベリーアイ
05.僕らは愛の中

 


LOVE LOVE LOVE(寺井・澤本2人編成)


アコギ構えた寺井さんと、カホンに跨がる澤本さん。スプラッシュとウインドチャイムもあって、左足に鈴付けて、曲によってはハーモニカまで奏でたり、ブラシスティック使ってたり、音色が多彩で楽しかった。


「ちょっとはやいけど、冬の曲を」って、きっと粟子さんの夏の曲に被せての曲振りに、思わずふふふって笑っちゃうフロアのゆるっとした雰囲気もアコースティックの癒しの魅力。ちょっと早いっていうより、むしろちょっと遅いのが近い気がする。

 

 


oitoma records


Vo.に、メロディキッチンの愛子さん、Gt.Vo.にヒトリルームくん、Ky.に吉川知里さん。カバー曲を中心に活動してる、oitoma records。桜の曲カバーメドレーがあって花粉の猛威と共に春の温かさを連れてきてくれる選曲。愛とリスペクトを込めて、ココロオークションの蝉時雨やLOVE LOVE LOVEの嘘のつき方のカバー。まさか2曲とも本家がやるとは思っておらずど緊張のなかの披露だったみたいだけど、とても素敵だった。


歌うことから離れていた愛子さんを、どうしてもと、あなたは歌うひとだから、とヒトリルームくんが誘ったらしい。アンコールは、そんな愛子さんが手掛けた初披露の曲、rivive。「枯れるまで歌わせて」ってニュアンスの歌詞と、ステージに戻ってきた愛子さんがこれを書いているという事実がぎゅっと心を掴んだ。素敵なoitoma records初ライブでした。

Because of you 名古屋公演

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ラックライフ presents TOUR 2023

Because of you

w / SUPER BEAVER

2023.02.25(土) @BOTTOM LINE

 

 

 

 

 


SUPER BEAVER

 

01.名前を呼ぶよ
02.閃光
03.美しい日
04.ひたむき
05:irony
06.人として
07.東京流星群
08.青い春


「2023年既に名古屋3公演目です。露骨に愛情表現してます」って、名古屋を大歓喜させるぶーやんの言葉。

 

閃光の歌い出し、歓喜でざわざわしてるフロアに「しーっ」って人差し指立てたぶーやん美しすぎたし、そこから生まれる静寂はあまりにも贅沢だった。黙ることを選べるって状況が目頭を熱くするし、私は、ライブハウスで起こるこの静寂が堪らなく好き。こういう空気感が堪らなく好き。そこから存分に空気を振動させるぶーやんの歌声だけが響き渡る、震えた。

 

「長く続けてきたからこその成果を見せたいわけじゃなくて、積み重ねてきた先にあるいま、何ができるか」って、お話。いろんな状況を考えて、音楽よりも優先するものができたとき、「音楽家はあなたの前から居なくなると思うのね。音楽家なんて大層か、バンドマンはね」それが大好きなひとたちの生活や幸せに必要な選択なら、どこかで元気で居てくれるのならそれでいいと思う。選択肢は無限にあるなかで、それでも、「4人で音楽をしてきたけど、あなたとする音楽が楽しいと気づいてしまったから」続けることを選び抜いてきた積み重ねにある、今日。

 

「声が出せるようになった、もうすぐマスクも外れるかもしれない。そうなってから目一杯やろう、じゃなくて、いまできる目一杯を」ってフロア煽りに煽るぶーやん。何度も何回も「それが本気?」って楽しそうに、声も手拍子も求めてくるのが堪らなかった。

 

求められるままに、高々と両手を掲げて待ち構える、美しい日のバンズクラップ。フロアを指差してそこ挙がってないよ、って指摘してたり、いいじゃんって納得したように頷いてたり、ぶーやんのそんな所作全部が輝いて見えたしオーラが迸っていた。SUPER BEAVERをこんなに至近距離で目撃できる機会なんてきっとないから、ラックライフはほんと凄いことをしてくれたなあって。

 

歓喜の衝撃って、普段から乏しい記憶力なんていとも簡単を無力化してしまうんだけど、故にどの曲とか思い出せないんだけど、ぶーやんが柵に足掛けて、フロアに乗り出してるの恐ろしいくらいの至近距離でした。自分がいまものすごく乙女みたいな顔してる気がしてなんだか恥ずかしかったし、フロアのメンズの拳とグータッチしてったの、思わず黄色く叫んでしまった、仕方ない。あれはもう腰砕ちゃう。

 

本当に色んなものが戻りつつあって、私たちにとってのあの頃の“普通”を咎められることがない。それを全力で、フロアと一緒に、堪能してるみたいなSUPER BEAVERの姿が圧倒的に輝いてた。カッコよかった。

 

興奮で押し寄せるようなフロアにちゃんと、いろんなことが元通りになってきても、自分の欲だけを優先させないで、隣のひとの安全も守ることを忘れないでねって、モラルを守って楽しんでねってフロアを真っ直ぐ見て投げかけられるところ、カッコいいと思う。

 

「対バンってなんで呼ばれるか知ってる?この後出たくねぇぇぇって思わせる為。もうひとつのバンドのがカッコいい!って思わせる為。そしてそれが、できちゃうんです。でもちょっとさ、自信がないところもあってさ、その分は、あなたに補ってほしい。そしたら次出てくるラックライフはもっとカッコよくなるしかないでしょ?ラックライフの最高を引き出しましょう!」ってMC。はちゃめちゃにカッコよかった。悪戯っぽく飄々と「できちゃうんです」って言い方が可愛くもあり超弩級にカッコよくもあり、舞い上がった。これを言い放てるほどラックライフへ寄せてる信頼とか、「友だち」って関係性とか。対バンって最強だなって。

そこから紡いだのは軽快なラブソング、irony。肌に馴染む、個人的最強ラブソング。あえて言えば独占欲。

 

超絶ニュアンスだけど、「俺らはあなたに、届ける。あなたの先に居るあなたの大切なひとにまでは届けられないから、あなたが届けてほしい」って、いまここにいる私たちのその先の大切なひとにまで、私たちの日常にまで、繋いでくれる、人として。

 

あと、フロアからの強めの藤原さんへのラブコールに「親の仇でもきてるの?今日首取られるんじゃない?」ってぶーやんが反応してたの愉快でした。

 

 

 

ラックライフ


一旦聴きはじめたらリピート再生必至な大好きリフレイン。序盤でなんか音変って思った瞬間に、生駒さんがどこか訝しげな顔して身を屈めてエフェクターと睨めっこしてたの、答え合わせしたいなあ。気のせいかもしれないけど。

 

高知の高松DIMEで対バンしたのがラックライフSUPER BEAVERの出逢いだったらしい。「カッコよくて、めっちゃ年上なんだと思ってたら、おないと一個上のバンドでした。ただの老け顔4人でした。ドラムなんてあの頃から変わってません。きっと小4から変わってません、小4から髭生えてました」ってフロアを笑いで包むPONさん。

 

PONさんが自分たちのことを「あなたのおかげで続いてきたバンド、あなたの“所為で”続いてしまったバンドです」って説明するの、好きだなって思う。

 

「さっきぶーやんも言ってたけど…ぶーやん同じこと言い過ぎやねん」って、ラックライフSUPER BEAVER、歩んできた道は違えど、若き日を共にした旧友として、通じ合うところがたくさんあるんだろうなって思う。こんなにも“あなたのおかげで”ってサブタイトルが似合う対バンきっとないから、言いたいこと似てくるのもそりゃそうよ、って思っちゃう。そんな状況を嬉しく思う、特別な対バン。

 

PONさんは、3人めのメンバーとしてKinKi Kidsに入るのが夢だったらしい。「苗字上野やのに(笑)」って、当然なれなかったことを笑いに変えた。「俺たちは高校で出会って、上野と大石やから席前後やねん。後ろの席に真っ赤なインナー着て前全開な奴が横向きに座ってて、こっわって思ってたら、『軽音部行かん?』って声かけられて、カツアゲってこうやってはじまんのかな…って」「机6個くらい並べてその上にドラムセット置いて、簡易ステージがあって…いま思ったらめちゃ危ないな。絶対やめてほしい(笑)。そこで、俺の高校生活はこの部活に捧げるんやって決まりました」

「いこちゃんとは、ホームルーム委員やってんな。そこでも席前後で、隠れ軽音部員やったいこちゃんと出会って」バンド組もうってときに、好きな女の子をボーカルにして勝手にバンド組んでた大石さんの話をしながら「この話いる?俺らの馴れ初めの話」ってちょっと不安にるPONさんだったけど、フロアの答えはもちろん、要る、だ。あなたたちを好きなひとが集まる空間なんだから、そりゃあ聞きたいさ。 「ほんで2年生よ。友だちも増えるわけやん。そのひとりがこのひと」って拓さんのことを指して、はじまる小芝居。

P「え?自分軽音楽部なん?」

拓「そやでー」

P「楽器とか何してんの」

拓「あー、ベースやろかなって思ってる」

P「ほんま?ちょうどベースおらんねん」

拓「おーほならやろかな」

そうしてはじまったラックライフがいま15周年を迎えている話。

 

「なんかある?」ってPONさんに振られた拓さんが「最近こういう突然の無茶振りしてくるから、何も準備してないと思ってそういうつもりで聞いてほしい」って話しはじめた、「MVとかの衣装合わせのとき、俺が着た衣装をそれええやんって持っていくから、いつもパンイチで待つことになってる。あれやめてほしい」って言ってた。PONさん曰く、「拓ちゃん中肉中背だから何着てもかわいくて似合ってみえる」から仕方ないらしい。ひと通り乗っかったあと「その話題ならもっと面白く話せたはず」ってダメ出し。厳しい。

 

大石さんが「ビーバーのこと、言わせてください」って話しはじめた想い。SUPER BEAVERとは本当に古くからの仲で、メジャーデビュー前から再メジャーまでの軌跡も全部知ってる。先を走っていく姿に、負けたくないと思っている、と「俺あんまり心折れたことない」って話す傍らで「振られたときくらいやな」ってPONさんから、「めっちゃ泣いてた」「原付に乗ってこう(体育座り)やって」って暴露されるの、付き合いの長い友だちって感じ。

「いまは俺たちの実力不足もあってなかなかできないけど、あの頃から続いているバンドっていうのは本当に少なくて」って話を聞きながら長く続けている彼らと、道を分つ仲間がどれだけいたか、想像した。そのなかで未だにこうしてステージを共にできる仲間がいることの感慨深さみたいなものが、大石さんの言葉から滲み出てた。諦めるタイミングも辞めるタイミングもきっといくらでもあった。それでも続けることを選び抜いてきた彼らだから、通じる想い。数少ない当時からの仲間へ特別な想い。

 

「会えるときに会いに行こう、ってあんまり好きじゃないねん。そんな、居なくなることが前提みたいな…」って、紡ぎはじめたPONさんの言葉に喉が熱くなった。「大事なのは、あなたはあなたを幸せに、俺は俺を幸せにすること。あなたを幸せにするのはあなたしかいない。俺は俺を幸せにするよ。誰もやってくれへんから。俺の幸せは、ここで歌うこと」

「長生きしよな」って、「今日はこの曲ではじまってこの曲で終わるよ」って、PONさんの声がとても優しかった。SUPER BEAVERの名前を呼ぶよで幕を開け、ラックライフの名前を呼ぶよで締めくくる、あなたと作る音楽がいまの幸せだと言ってくれるバンド同士の対バン。

 

私たちは決して、あなたたちがいつか居なくなると決めつけて怯えるようにいまを大切にしようとしているわけじゃない。強い想いと覚悟で続けることを選んできたラックライフのようなバンドに、SUPER BEAVERのようなバンドに、その場所で輝いていて幸せそうにしているあなたたちに、会いに行けることがただ幸せなんだ。私は私の幸せの為に、ここに居ることを選んでる。

いつもは、ラックライフ観たあとには、ポンさんポンさんポンさん!って好きって感情が大放出されるけど、この日は、嗚呼好きだなあって、ぎゅっときつく抱え込んで噛み締めた。

 

それでも、どれほどの覚悟を抱えていようとも、誰も望んでないにも関わらず、別れは不意に訪れる。どうしようもなく現実であり誰にとっても事実だ。そんなときあなたはどうするのか、と、だからこそ“いま”あたなはどうするんだ、と投げかけられている気もした。ラックライフは、SUPER BEAVERは、自分たちの答えを示した。積み重ねてきたたくさんの出逢いと、別れ、選択の先に存在するいまの彼ら。それを目撃できたことが、この対バンの特別だったと思う。

 

あなたはあなたを幸せに、私は私を幸せに、その幸せが交わるこの場所で、何度だっていつだって会えるように、長生き、しようね。大切なひとの大切なひとまで須く、どうか末永く健やかでありますように。

 

01.Hand
02.リフレイン
03.サニーデイ
04.Naru
05.初めの一歩
06:理想像
07:風が吹く街
08:しるし
09:アイトユウ
10:℃

en.名前を呼ぶよ

ウソツカナイツーマンライブ 東京編

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ウソツキ

ウソツカナイツーマンライブ

ウソツキ VS 粟子(ココロオークション)編

w / 粟子真行

2023.02.24(金) @mona records

 

 


粟子さん


小田急線に乗ってやってきました。決してみんなを緊張させない、緩いミュージシャン、粟子です」って、竹田さんのモノマネをしながらウソツキの口上をもじった粟子さんの自己紹介。弾き語りのときって、「あわこです」ってひらがな表記したくなる柔らかさと緩さがあってより癒しだなあ。

 

1曲目、伸びやかで膨らみのある歌声が、特別に推してる曲を紡ぎはじめたときのときめきたるや。ワールド。弾き語りで改めて感じる、粟子さんの歌声の心地よさ。アウトロの「ヘイオー」って、上ハモも交えながら響く粟子さんのコーラス、これ好きだなあって思った。

 

「ご存知の方もいると思うんですけど、俺、雨男で、はじめてのワンマンも雨だったし、いろんなイベントで雨が降ります。だいぶ落ち着いたと思ってたけど今日もね、夕方から雨で…この雨男の所為でフェス呼ばれないんじゃないかって本気で心配してた時期もありました。折角だから、そんな雨に因んだ曲をやろうと思います。いつかのフェスでこの曲だけ雨が降るっていうこともありました。蝉時雨」

 

「実は今日メンバーも来てるんです」って、飛び入り参加のテンメイさんをステージに招いた。「なんかモナモナしたんで。知ってるひとがライブするっていうから来てみました」って言ったテンメイさんに「知ってるっていうか、メンバーやし」 ってツッコむ粟子さん。Twitterで呟いてた「モナモナします」ってそういう匂わせだったんだってなった、嬉しすぎるサプライズ。

「モナモナってなに?花粉?大変ですよね…昨日アンテナの家に泊まったんやけど、ふたりも花粉ヤバいって言ってた」粟子さんが花粉の被害に悩まされてないひとでよかったなって思いました。

「ちゃんと自己紹介させてください。どうも吉祥寺発、決して各駅停車には乗らない男、テンメイです」って、テンメイさんも、ウソツキの口上も声音も真似して自己紹介。「モノマネ30点」って粟子さんの相応の寸評。

 

雨の日は花粉症には優しいから、もう1曲、雨に因んで、雨音。サプライズにテンメイさんが現れたことだけでもわくわくしたのに、曲中さらっとウソツキの曲のフレーズ織り交ぜるの粋でカッコよくて更にときめきました。あ!ウソツキの曲!って思ったけどタイトルピンとこなくて自信ない。たぶんおそらく旗揚げ運動。そういうことしれっとやっちゃうの魅力的だなあ。まともにリハしてないとか、信じられない。音楽やってるひとってすごいなあ。

去り際にしれっとaconecoの宣伝して物販紹介挟み込むテンメイさん。粟子さんに冷ややかにツッコまれることなど意に返さない、ナイスガッツだと思います。

 

「自分にキャッチコピーをつけるとしたら、"弾き癒し"かなって。名古屋で対バンしたひとが"弾き叫び"やったんで、それから考えるとね。癒せるように頑張ります」って自分を表現する粟子さん。弾き叫びって聞いたことあるフレーズなんだけど、森きちさんのことかな。

 

「バンドのときにはやらない、弾き語りのときだけの曲を」って、ブルーベリーアイ。弾き語りだけの特別が胸を擽る。胸に押し込めた恋心が青く煌めいて、甘酸っぱく香る。

 

「一向にMC上手くならへんな。でもそれがいいんかな…これ自分で言ってたらやばいな。やめるわ」ってちょっと低めの声がカッコよかったなあ。上手に並べられた言葉に感銘を受けることももちろんあるけれど、それ以上に、真摯に丁寧に、自身の心の形を言語化するように紡がれる言葉が、何よりも心に届くから、そのままで十二分に魅力的。

 

「オタクって優しいやんか。…これは例えが悪かったけど、何かを本気で愛したことがあるひとは、いろんな好きに寛容だと思うんです」Lover's Tourでの溢れんばかりの愛を思い出して、幸せな気持ちになった、僕らは愛の中。

 

01.ワールド
02:ホタルのヒカリ
03.蝉時雨
04.雨音 with テンメイ
05.ブルーベリーアイ
06.火花
07.僕らは愛の中

 

 


ウソツキ


飛び入りテンメイさんを迎えていた粟子さんに対して、「粟子くんだけズルいよね、俺はひとりなのに」って言葉にした竹田さんにすかさず「やろか?やろか?」って声を飛ばせちゃうテンメイさん凄い。ちょっと期待しちゃった。

 

フロアの手拍子を味方につけての、一生分のラブレター。「粟子くんはふたりだったけど、こっちは全員だから!さっき手拍子してなかったもんね?ね?…そういう多数決みたいなのあんまりよくないか。サシでいこサシで」

 

「会議で、竹田くんはなんで音楽続けてるの?、って聞かれて、何でだろうって改めて見つめ直してみた」「藤井が立って演奏できなくなって辞めるってなって、一度吉田が抜けてるから藤井が辞めるなら、ってタクトは決めてて、こういう話、ちゃんとしたことないよね?俺普段からすっごいわがままだからさ、やだやだやだって言ったよ。その場では分かった、って言ってても実際は俺全然分かってないのね。こういうやり方はどう?こういうのはどう?っていろんなこと提案して、でもやっぱりそれでも難しくて、そうやってウソツキは一度は終わったのね。終わるはずだった」

「じゃあなんで続けてるか」自分の音楽をもっと形にして届けたい、好きな子がいてエアリプのように想いを伝えたい、考えつくどんな理由も、“ウソツキ”であるための理由にはならない。竹田さんが、ウソツキのまま、やりたかったことが何なのかってお話。「世の中には辛いことの方が多いけど、感染症とか地震とか、もっと、上司が怖いとか、そういう辛いことも、ここにいる間は、なかったことにできる。幸せだけのウソの空間を作りたくて、それをホントにしたくてウソツキをはじめた。それをまだやり切ってない。やり切ったからといって、続けないときっとそれは意味がない。カッコいいこと言ったけど、とにかく、ウソツキが俺の居場所なのね」どこか淡々と紡がれる想いに耳を傾けながら、泣きそうになった。瞳いっぱいに溜まった涙は、目を細めて笑った瞬間、瞳から溢れた。続けることに意味があると踏ん張っていてくれること、自分が心を傾けている大切な場所を同じように居場所だと求めてくれること、それがどれほど幸せなことなのか、知ってしまっている。

 

ステージに粟子さんを迎えてのセッションタイム。Twitterでそれぞれの曲を募集してたリクエスト企画。「まだテンメイ居ったで?セッション3人でやりたいって言ってた」って粟子さんの提案に、無言で来いよって手招きする竹田さん。ステージに現れるテンメイさん。事前リハとかしてないらしい。ステージ上で軽く合わせて、それが軽快に軽やかにアドリブで紡がれてフロアの手拍子も巻き込んで生まれる空間が、特別だった。「スタジオでやってるみたい」って粟子さんが添えてたけど、そういう裏側みたいなの、とっても心擽る。好き。

 

セッションの1曲目は、ハッピーエンドは来なくていい。聞きたいと思っていたウソツキのなかでもとびきりのお気に入りの曲。主旋律を奏でるテンメイさんとギター構えて彩を加える竹田さん。粟子さんの歌声で聴くお気に入りの曲、うきうきしたなあ。

 

セッション2曲目。竹田さんが構えていたギターを粟子さんに受け渡して、竹田さんのスローテンポの歌唱ではじまる、ハンカチ。竹田さんとかウソツキの雰囲気にきっとハンカチの恋心は似合うだろうな、って思ってたから嬉しい選曲だったけど、メロディあやふやで、竹田さんが歌うハンカチ楽しみにしてたからちょっともどかしかったです、もう。

2番からは粟子さんパート。「ここからエイトビート」ってテンメイさんに目配せしながら合図送る。ふたりのココロオークションでの、ハンカチ。フロアを煽る竹田さんがまあ楽しそうにしていたのでこれはこれでよしとしよう。これもうテンメイさんいなかったらどうなってたのかしらってちょっと心配になっちゃった。もしかして当日曲決めた?しかも即興?いや、リハしてたじゃん!もう!

「自分も末っ子気質だけど、竹田さんの末っ子気質もすごくて、リハ中もセッションの練習あんまりしてこない竹田さんをちょっと怒った」みたいなエピソードをゆるっと自分の出番で話してた粟子さん、割と真面目に怒子さんだったのかもしれない。

 

東京はテンメイさん居るから特別だね、って話をしながら、「大阪は井川さん来るかもよ」って言った竹田さん。粟子さんがちょっと困りながら「もううちのメンバー変なひとばっかりやから…俺ももちろん変なんやけど、それ以上に変やから、俺が普通に見えてしまう」ってやんわり否定してた。

 

アンコールの手拍子を受けて、再び現れてくれた竹田さんが、「全然、アンコールやる予定じゃなかったから、粟子くんがいま歌詞を検索しています」って説明した。携帯片手に登場した粟子さんが、「ウソツキ好きやから、歌詞あれば大丈夫」って言ってたの、ふふってなった。

 

竹田さんを相手にしてる粟子さんって、結構辛辣で、粟子さんの知らない一面見てる気がしてそわっとしてました。

粟「なんなん、ピースって」

竹「あ、これやると怒られるんだった。竹田くんはいい話したあといつもそれするけどやめたほうがいいよって言われたけど、それが俺だからね」

粟「ちょっとイラッとする」

竹「でも、指ハートしてたら嫌でしょ?」

粟「そしたらすぐ友達やめるわ。すぐ呟く」

竹「でもいつかやりたいね」

どこでどんな会話してたかは曖昧だけど、こういうようなやり取りは確かにあった。

 

急遽のアンコールに、ステージ上で打ち合わせするふたりの会話。

竹「どうする?歌割りとか…」

粟「さっきの感じでなんか適当に、目線頂戴」

竹「俺から歌うね」

粟「そしたら俺前半やることない…」

竹「あれ?そっかさっき1番歌ったか。え?先歌う?」

粟「もうどっちでもいい…こういうやりとりをリハでもずーっと。全然進まなくて」

竹田さんがギターを構え、アンコールの選曲は、新木場発、銀河鉄道。実際に、銀河鉄道という名の小田急線に乗って、代々木上原で乗り継ぎこそしなかったけど通過はして、辿り着いた下北沢で聴く、この曲は特別だった。間奏の汽笛とか汽車が走る音を一生懸命「ポッポー!」「ダカダカダカダカ」ってスキャットみたいにして歌声で再現してるふたりが非常に可愛かったので、とにかくご機嫌になった私です。

 

最後、指ハート振り撒く竹田さんの横で、あ!って悪事を見つけてしまった顔してスマホに文字打つ仕草しながら「友達辞めます」って宣言する粟子さん。結局ふたりで指ハートしてるの、かわちい、でした。粟子さんのきゅんです。

粟「おっさんふたりでなにしてんねやろな」

竹「でも心は若いから。なんかずっと、20歳迎えた時の気持ちのままでいるんよね」

粟「それはヤバいやろ」

 

01.君は宇宙
02.恋学者
03.x分の1
04:一生分のラブレター
05:0時2分
06:名もなき感情
07:好きのブラックホール


セッション
01.ハッピーエンドは来なくていい
02.ハンカチ

en.新木場発、銀河鉄道

でらROCK FESTIVAL 2023 Day2

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でらROCK FESTIVAL 2023 Day2

2023.02.05(土) @栄・新栄町

LOCAL CONNECT / レトロリン / ニイナ / MoLse / ココロオークション / the Arc of Life / ねぐせ。

 

久しぶりのサーキット。困ったり迷ったらとりあえずアポロベイスに行くかー、って必殺技が使えない、はじめてのサーキットでもあって、寂しさも少し。

途中、思い切って名駅まで用事済ませに抜けたり、自由気ままに満喫したでらロックでした。

 

 

 

LOCAL CONNECT

 

00.アンダーグラウンド

01.Hand
02.君の右手
03.デイライトブルー
04.羽根
05.Sailing
06.ANSWER

 

リハ、詳しいことはよく分からないけど、返しの設定が上手くいってなかったみたいで大変そうだったなあ。しゅーまさんとNatsukiさんの耳が逆になってたらしい、トラブルの一種。まあローコネなら全然大丈夫でしょ、って思えるから、サーキットの裏側のヒリヒリする雰囲気を垣間見て、楽しめてさえいた転換時間。入れ替わり立ち替わりの出演者、限られた時間のなかでの公開直前リハ。表も裏もシビアだなあ。Natsukiさんが「このままでもやれます」って言い切ってたの渋くてカッコよかったし、それにすかさず賛同するしゅーまさんもカッコよかったし、終始穏やかな声音で対応してたisatoさんも素敵だった。

 

リハーサル、「雰囲気最高だから、このままフルでお届けします!」って、嬉しいフル尺アンダーグラウンド。はーー、好き。

 

isatoさんが、「去年は俺たちダイホで…」ってMCで話しはじめたら、すかさず「やとしたら下がってんねん」ってツッコむDaikiさん。昨年のでらロックは、isatoさんがコロナに罹って出演キャンセルになった。その悔しさや今日の日への想いを冗談も交え語られて、思わず笑ってしまうフロアの反応。「笑えるようになってよかったなあ」ってisatoさんの言葉に得も言われぬ気持ちになった。制限されることなく声を出して笑えることももちろん、コロナに罹って出演キャンセルになったって事実を過去のこととして笑えている状勢と気持ちの余裕。もちろんコロナウイルスの扱いが変わっても、感染症の本質そのものが変わるわけじゃないけれど、世の中は少しずつ活気を取り戻そうとしている。そのことを反映しているひとシーンだった。

 

「あんまり去年のこととか言うの好きじゃないんやけど、今日だけは、去年キャリーオーバーしてる分も」って、熱い熱いisatoさんの言葉。LOCAL CONNECTのステージ。

 

Sailingで、熱くなりすぎてギターソロ中に腹筋はじめちゃうisatoさん、シュール。熱くなって筋トレはじめるってどんな状況?っていう私たちの心情を代弁するみたいな含み笑いで、しゅーまさんとNatsukiさんが見守っていて、その眼差しが、何やってんだって呆れを含みながらも優しいくもあり、面白い光景でした。ちなみに、前日のライブでは腕立てしてたらしい。

「後ろの方では見えんかったやろ?またライブ来てください!」って愉快に次に繋げるお誘い。

 

 

 

ココロオークション

 

00.ホタルのヒカリ

01.フライサイト
02.一等星の歌
03:ヘッドフォントリガー
04:ワールド
05.火花
06.僕らは愛の中
(但し曲順に自信はない)

en.ハンカチ

 

ココロオークション、2023年初ライブは、ロックチューン満載、全身全霊で盛り上げにかかる熱い熱いライブでした。カッコよすぎた。

 

2月にして年明け初ライブ、「ぼちぼち活動してます」のぼちぼちが言えなくて、「ぼそぼそ」って噛んでた粟子さんでした。「俺らは続けることにしました」だったかそんな表現で自分たちの活動について、さらっと言葉にしたことに心をぎゅっと握られた。コロナ禍でたくさん考える時間があった。散々考えて、改めて向き合って選んだ答えはもちろん何だって尊いけど、その答えが、音楽を続ける、であることが、泣きたいくらい幸せだ。その続けることに、制作もライブも生活の一部にして生きていく、音楽と生涯共に歩む覚悟のような強い想いさえ含んでいるのがココロオークションだと感じているから、その佇まいが、途方もなく好き。

 

ライブで聴くたびに推し度が深く重くなっていく曲、ワールド。この曲の、広大な大地を巡る旅の情景を綴る歌詞も好きだけど、その光景を描き出すように鳴っている音も大好き。今日は特に、ココロオークションの鳴らす音にひたひたに浸って身体揺らしてるお客さんの背中とか高鳴ったままに掲げられた腕とか、そういうフロアの景色も全部含めて、果てしなく広がる大自然の一部に溶け込んでるみたいで、神秘的な雰囲気があって素敵だった。

 

たぶん火花終わり、「スティック飛んできたんやけど…」って、テンションハイで井川さんが投げたスティックを粟子さんが拾って、テンメイさんがそれを徐に最前のお客さんに手渡してて、そわってなった。

 

「アンコールないって聞いてたんで曲何やろっかってなったけど、さっきあれやろっかあれにしよ、ってなったのでそれやります」って井川さん。「もーピック忘れたわ」って喋り出した粟子さんが「あ、これでええわ。前の人が落としてったやつ」って拾って使ってたのちょっとシュールだった。そんな急遽のアンコールに、ハンカチ。

アコネコ1歳(テンメイ3O歳)のお誕生日演奏会 大阪編

memo.

アコネコ1歳(テンメイ3O歳)のお誕生日演奏会

〜 aconeco 1st Anniversary tour 〜

2023.02.04(土) @cafe ROOM

 

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インストのライブ自体がはじめてだったからどんな雰囲気なのかちょっとだけ緊張してたけど、音が鳴った瞬間、ワクワクしっぱなしで楽しいドキドキでいっぱいになった。ライブカフェの座りでゆったり音楽に浸れる空間も居心地がよくて好き。

イベントタイトル見たときから、テンメイさん何歳になったんだろうって気になっていたけど、33歳みたいです。ご本人が発表してました。年齢非公開ってわけじゃなかった。改めて、お誕生日おめでとうございます。

 

implicationが一際好きだなって思った。交互に主旋律を奏でるアコギとアコーディオン。弾き倒すカッコいい曲だけど、互いに挑むような掻き鳴らし合いとは趣が違った。双方に絡み合いながら滑らかに、ひとつの大きなうねりを作っていくように互いのフレーズに繋いでいく。踊るような素敵な曲。

 

休憩タイムとして届けられたのは、テンメイさんの脳内で完成してるという小説に添えたBGM、新曲も含めた全5話。登場人物の名前ひとりも思い出せないけど、アラブの王族(ただし本人はそのことを知らない)である主人公が登場する物語の序章。かつて主人公と覇権争いをした一族の双子が親友として登場する2話では、天才兄と陽気な弟で、兄だけがかつて覇権争いをしたことを知っている複雑な人間模様が描かれるらしい。闇の魔法から防衛してくれる先生に恋する少女が登場する3話。4話は新作で、メキシコから転校生(魔法が全く使えなくてマントの下は筋骨隆々)が登場。突然のテンメイワールドに、頭のなかにハテナをたくさん浮かべました。そのくせ、音楽が奏でられはじめたら、語られた物語の情景が見えてくるようで、序章の物語のはじまる雰囲気や、覇権争いの複雑な人間模様の少し不穏な感じ、恋心の軽やかな音色に、如何にもメキシカンなメロディ。楽しくて、いつの間にか頬が緩んだ。素敵な休息時間でした。

 

トレーラーのときから、白夜きっと好みだなあって思ってたけど、やっぱりカッコよかった。桐山さんが「平成のいいとこ取り、みたいなアレンジになった」って解説されてました。CDでじっくり聴き返すの楽しみだなあ。

 

他にも、客席に起立を促して、桐山さんの真似してクラップして一緒に盛り上がって楽しむ曲もありました。たぶんその曲か、そうじゃないか、音源のクラップはとっても複雑で3パートくらいに分けて1時間くらい練習しないとできない曲があるらしい。なにそれ、たのしそう。

 

コロナ禍で「ステージに立っちゃいけない」「人を集めちゃいけない」って状況になって「ライブが全部とんだ」ってテンメイさんが言葉にした。2020年のあの虚ろな時期、春なんて永遠に訪れないんじゃないかと思ったあのときのことをまだ思い出のようには語れないけれど、そんな「立ち止まってた時間も大切」ってテンメイさんの言葉が涙腺にきた。そんな想いのこもった、夕凪が、しっとりじーんと沁みた。

「そんな時期に考えてはじめたことのひとつがaconecoで、普段は歌詞のある曲をバンドでやってるけど、音だけでも想いを伝えたり情景を描いたりできる、したいと思った」って感じのこと仰ってて、好きが溢れました。続けることも挑戦することも当たり前じゃないと知ってしまっているから、胸のすく思い。かけがえのない時間に、音楽と向き合って自分を見つめ直して出した答えが、続けること、であることは、こんなにも心を柔らかくほぐしてくれるのか。

「来てくれてありがとう」には「続けてくれてありがとう」って強く強く思うし、「みんなのおかげでライブできてる」には「あなたたちのおかげで、ライブに来られてる」ってその幸せを噛み締める。この幸福な出逢いにたどり着くまでの道のり、一歩目を踏み出してくれたのは、間違いなくあなたたち自身だと思う。

NO BORDER 7

MOUNT ALIVE PRESENTS

NO BORDER 7

2022.01.20(金) @cube garden

ラックライフ / BURNOUT SYNDROMES / er/ca


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夕方からの雪予報で早々に欠航が決定した便があることに胃がひゅっとなった一瞬。幸いなことに、天候にもタイミングにも恵まれて、予定していた便で降り立った新千歳空港。脇目も振らず真っ直ぐに、電車で1時間弱、辿り着いた札幌。

BURNOUT SYNDROMESにとっては7年振り、個人的には修学旅行以来の、なんだったらあのときはラフティングを楽しんじゃうくらいの季節だったことを思うと、これがはじめての冬の、北海道。雪国、札幌。真っ白に染まりゆく街。いま 目の前に広がる 果てしなき一面の銀世界。見たことない光景に、堪らず、彼らの雪の歌を脳内再生させた。

ひやひやしながら運行状況を確認してたことも天気予報を見守ってたことももうすっかり忘れて、辿り着けたならもうなんだって、万事大丈夫。幸いなことに、この日は比較的暖かい日だったようだった。寒いことには変わりはないけれど、想像より寒くない。きっと、わくわくして仕方がない気持ちが、はたまた準備万端に整えてきた防寒効果が、そう思わせたんだと思う。

 

 

トップバッターにして唯一の地元札幌バンド、er/ca。PONさんが、エリカちゃんって呼んでんのかわいいと思う。ドラムのよく見える良好な視界を有り難く思います。姿勢良くどっしりしたプレイ姿に惹かれるのかもしれないと、自分の趣味嗜好を分析しながら、眺めてました。エリカちゃん

 

 


BURNOUT SYNDROMES

 

音と照明と静寂と、そして、あなたと私。作り出す特別な時間。楽しんで、燃え尽きましょう。超絶ニュアンス解釈しかできないけど、だいぶお馴染みに感じてきた登場SE。それぞれにフロアを見渡して挨拶を終えて、はじまる、札幌でのBURNOUT SYNDROMESのライブ。前立てのおしゃれなシンプルドレスシャツに黒スキニーが本日の熊谷さんの衣装。これ、好き。とても好き。あ、ギターも黒かったです。

 

「大阪から遥々やってきました、バーンアウトシンドロームズです」

ステージも彼らも真っ赤に染める照明が、燃え盛る火炎地獄のような烈しさで照りつける、1曲目、BLIZZARD。過去の傷を塗り潰すとこ、「過去の闇も振り払って」って歌ってた。俺の黒いところは、「黒い心」って聞こえた気がした。

序盤も序盤で、石川さんの無線機がプラプラしてるのが脇目に見えて思わず目で追ってしまった。誰かースタッフさーん助けてーってそわってなった。熊谷さんも、ちらりって一瞥して状況確認した気がするけど、あの角度で見えるのかなどうかなあ。

胸の前できゅっと握り込む両手にちょっと釘付けになった。やっぱり熊ちゃんの手が、美しいんですよねえ。

 

バーンアウトシンドロームズの世界にようこそ、雪国札幌ー!」

心ときめく素敵な歓迎の言葉を発して、両手を開く熊谷さん。このまま銀世界にでも突入したなら、ライブハウスの外にいままさに広がっている雪景色にぴったりだなあって、反射的に思ったのは余談です。雪国という特別な場所に心が浮ついている所為。

 

「みんなと一緒に作りたい歌があります、クラップクラップクラップクラップ」コーラスのSEで繋ぎ、熊谷さんが導き、フロアが手拍子で埋まって、はじまる、ヒカリアレ

下手でのギターソロ、タッピング、音飛んでたから無線が悪さしてるのかな。

手拍子煽る仕草、頭の上じゃなくて、顔の横で優雅な煽り方あったんだけど、どの曲か確信はない、無念。

 

MCタイム、石川さんがどこか言いにくそうに、「いやー………明けたね」って話しはじめて、思わず笑ってしまった。漏れてる漏れてる。もう自分でも流石に、その、正月感は無理あるって自覚が漏れてる…って感じのなんとも言えない歯切れの悪い言い方でした。

熊「もう20日よ?」

石「日本でいちばん日の出が早いの!どこでしょう!!」

熊「え?」

石「千葉やねん」

熊「は?(笑)」

札幌じゃないんかーい、ってピシッとツッコみたくなった。

続けた石川さんが、札幌の天気予報には、雪時々止む、があって吃驚したって話してた。

石「札幌のひと、日の出とか興味ないと思うねん。雪時々止むの街やから」

熊「それどころじゃないってこと?」

石「初日の出見たひとーいますかー?ほらゼロでしょ?」

熊「いやいや(笑)」

挙げてるひとに向かってそっと下げてって促しながら、そのあともふやふやと言葉を重ねていく石川さん。終着地点のすぐ隣で延々と足踏みしているようなゆるい話っぷりに、焦れた熊谷さんが「もう、年明けっぽい曲をやります!MC下手なひとはほっといて」って、喋っていた石川さんに被せていった、Good Morning World!

「不安の雨」を受ける掌。「キミの半分は水」、スパッと片手広げて指差す瞬間に、眩い照明を背負っている姿が堪らなくカッコよくて、でも、どこだったか思い出せないの大変遺憾です。2曲あった。2箇所あった。なんだか今日、いつにも増してアクション盛り沢山じゃないですか?全部やっとけてんこ盛り?あれもこれもで記憶が追いつきません。気持ちが忙しいです。あーもうどれもこれもカッコいいよ!ねえカッコいいよ!最後、「素晴らしい日の出でした」ってお褒めの言葉。

 

雅なSEのなか、「みんなで遊びましょう」って、歌入りワンコーラスではじまる、花一匁。「斬られて堪るか」で緩やかに、ジグザグに斬る所作。曲中の「斬られて堪るか」のさらっと、けれどスパッと鋭く、腕から振るわれる右手の手刀。

覆い被さる勢いでマイクを握りに突っ込み、スタンドの向きからくるっと変えて「欲望を隠しもせず」って下手へ上手へ、歌いかける姿は前のめりでカッコよくて、「唯 脚蹴り上げ」の前蹴りの、蹴ったあとの足が、すちゃってコンパクトに戻されるのかわいいかった。

やっぱり今日、てんこ盛りじゃない?花一匁は特に、記憶に残ってくれてて嬉しいなあ。「可笑しい」のあとの、ジャキッ、ジャキッ、ってギターカッコよくて好きだなあって、思った。

自ら促し奏でるギターソロ。ステージ奥のでっかいアンプから真っ直ぐ音が飛んできてなんか無性に震えた。音の出所をはっきりと認識するのあんまりない体験だった。そのまま身を翻してバスドラに足かけるの、好き。

Cメロ(で表現が合ってるのか知らんけど)のバキバキのドラムに合わせてくり返し発せられる赤い閃光が目を眩ませた、烈しいライティング。その度にその光が、熊谷さんの輪郭線を空間に描出していて、絵力が凄まじかった。

 

MCでは、BURNOUT SYNDROMES、7年振りの札幌ってお話。

石「7年前の怖い事件の話していいですか」

熊「あのホラー?」

石「まあ、ホラーって訳でもないんやけど」

熊「リハしてたんですよ。本番前に。今でこそ考えられないんですけど、そのときは機材自分で運んでて、機材もデカければデカいほどカッコいいと思ってて、今でこそ考えられないんですけど。それを運んでたときに、風が吹いて、20キロ30キロくらいはある機材が倒れそうになったんですよね。何を思ったか石川くん足出したんですよ」

フロント陣ふたり揃って、インサイドキックの要領で、すっと足出すシンメトリーのシンクロ。仲良しかよ。

石「とっさに動いちゃわない?」

熊「家でコップ落としたんじゃないんやから…熊谷は咄嗟に飛び退いたのに…」

言いながらシャッて後ろに飛び退いた熊谷さん。実演する姿かわいい。

石「足見たら、爪無くなってて、その瞬間イッターーい!って叫んだもんな。病院行って、痛み止め打ってもらったけど、驚かそうと車椅子で、ごめんーライブできひんて…って言ったらふたりとも、『分かった出んでええ』って」

熊「俺と廣瀬でやるわー、でしたね。ほんま、大丈夫か?!とかなかったもんな」

石「それがいちばんホラーやったね。あ、俺いらんねや…って(笑)。いいバンドやと思ったわそんとき」

熊「その日も彼、今日と同じだけ飛んでて、でもMCで何も触れんとライブやって、こいつ漢やなと思いましたね。イベントのひとも褒めてたもんな」

漢、石川大裕の武勇伝。聞いてるだけで痛みを想像してひえってなってしまう武勇伝。別にいまは爪あるから問題ないにも関わらず、直後に石川さんがジャンプしたときには一瞬ざわっとしてしまうくらいには、物理的に痛いお話。

 

石「今日爪ないひとおらんでしょ?」

だからあなたたち飛べるよね?と暗に言っている。そんな話聞かされて、飛ばないわけにはいかないでしょう。

Aメロ前、「飛べ!」って熊谷さんの声に従って、ジャンプジャンプの、PHOENIX。ジャンプジャンプののち、すかさずの手拍子。一旦のジャンプは小休止で手拍子を続けて、サビでジャンプジャンプ。PHOENIX、飛ぶとこ多すぎでは?ほぼほぼジャンプし通しでは?って、アニメ縛りの対バンでも痛感したけれど、運動量の激しさを再確認しました。飛び跳ねながらチャチャって合いの手の手拍子、楽しいんです。

「痛いくらい跳ねろ」って自身の胸をドンドンッと拳で打つ熊谷さん。そういえば、拳は心臓のサイズと同じなんだよなあとか思うと、より感慨深い。

悪戦苦闘の末の勝利の味を求めて、正拳突きもしてたし、敵の鉄壁砕くアタックは、今日は振り抜くよりもピタって止まって衝撃乗せてる感じだった。やっぱり今日、盛りだくさんだ、忙しい。

 

まだまだもっと、もっと飛べと、FLY HIGH!!。仕切りに脚だんだんってリズム取って懸命に歌ってる感じが、命尽きるまで限界を超え最高速で飛べ、って自身にもフロアにも檄を飛ばしているように思えた。

若干の下手寄りセンターでお届けされたギターソロ。石川さんのみんな大好きベースソロ弾いてるとき、センターでメンバー向かい合ってるの、珍しい光景だなって、思った。そこから引き継いで、歌う熊谷さんの落ちサビが、何だかとても自然で、その一連が美しくさえあって、結構好きだったなあ。せめて声が出せたら…って思った名古屋を思うと、余計に。熊谷さんが歌う、ってことがとても自然で、気持ちがほわっとした。

 

はじめての雪国札幌でのバーンアウトは、寒さなんて簡単に吹き飛ばしちゃう熱さでした。楽しかったとカッコよかったとでほくほくと温かく、ぎゅうぎゅうに満たされて、でも次は3月花やしき(尚、チケットはまだない)で、しばらくライブがないんだなあ、って事実に寂しくなっちゃうのも偽れない事実でした。強い気持ちで、花やしき引き寄せる。お願い。

 

01.BLIZZARD
02.ヒカリアレ
-MC-
03.Good Morning World!
04.花一匁
-MC-
05.PHOENIX
06.FLY HIGH!!

 

 


ラックライフ

 

バーンアウトは7年振りらしいけど、俺ら5年振りやから、刻んできてるんで、俺らの方が好きになってもらえるはずです!」ってPONさん。これは確かアンコールで言ってたけど、「バーンアウトが次ほんまに7年後に来たときは、あいつら25周年か。めでたいな」ってほんわりした呟き方で、愛ある貶めと祝福を兼ね備えたPONさんの言葉にほっこりしました。いいひと。

 

サニーデイの前の、「幸せになりたいかー!」って、好き。幸せを感じさせるために来たんでしょ、あなたたちラックライフは。底抜けに陽の気で満たされる、心軽やかに手を打ちたくなるこの曲、好きだなあ。リフレインに感じる滾るような興奮とは別の、好き。

 

「ここにしかないものがある」ってお話。「バンドマンどこでも同じこと言ってるんでしょ、って思ってるやろ?」っておちゃらけた表情で語るPONさんが「言ってますよ」ってはっきりすっぱり言い切った。うわー、痛快。

どの土地でも言ってること知ってる。でもその言葉にいつもちゃんと気持ちが乗っていて、紛れもなく事実であることも、知ってる。それがそのままその土地ごとでの醍醐味にもなって、本当にここにしかないものがあるからこそ、どこであろうと見届けたくなるんだよなあって心底思う。ここにしかないものがあるから、海を越え、遥々ここまで足を運んでしまったんだ、って自分の想いとも重ねて、頷きながらPONさんの言葉に共感してた。のがきっと勘違いさせてしまった要因。大好きなMC過ぎて、見つめすぎて目が合って「ここのひと?」って、まさか尋ねられるとは思わないもの。思わずしれっと素直に首を横に振ってしまった私、札幌のひとではない。居た堪れない。「どこにでもおるひとかー」って、いや本当に面目ない。

それさえも笑いに瞬時に切り替えて、「札幌のひとー」って問いかけに挙がるたくさんの手が、今日この場所の特別。

そうじゃなくったって、集まるひと一人ひとりも、会場も、土地柄も、全部合わさって作るこの時間は、いつだって今日ここにしかない。ステージ側がそうやって心奮い立たせて遥々足を運んでくれるのと同じように、私だって、その場所にしかないものを求めて、大好きなひとたちが作るその日の特別に自分も触れたくて、足を伸ばす。

胸熱な素敵MCが面白に傾いてしまった申し訳なさでひたすら平謝りと、余韻でしばらく笑ってたら、「ここに来て価値がないって言ってるんちゃうで?!」ってフォロー入れるPONさんも「そう思われても仕方ないやろ…」ってやんわりツッコむ生駒さんも、全方位に優しい、スーパーマン。十二分に分かってますよ。どうしようもなく価値を感じてるから来てますので、って思いながらも、申し訳なさと気恥ずかしもあるから、頰が熱持ってたことは仕方がない。

 

例によってドラムはよく見えるので、大石さんのプレイ姿がカッコいいことカッコいいこと。投げたスティックを勢いよくスパッと掴み取ってそのまま打ち下ろす、その姿がカッコよすぎて大興奮した。ゆったり投げたのをキャッチする瞬間もカッコいいので、これはもうファンです。

 

「本番前に『これを65歳までやってくのって、しんどいっすね』って話を熊ちゃんとした」って話すPONさん。どんなニュアンスかは定かじゃないけど、定年の65歳までバンドを続けていて各地を巡っている未来を、熊谷さんがちゃんと想定している、という事実に、万感の思いです。願わくは、そんなおじいちゃんを目に焼き付けられる私でいられますように。そうやって語らうふたりの姿をひっそりと見守る札幌の雪にもなりたかった。

 

アンコール、再び登場したメンバーが身に纏っていた新グッズ。ポケット付きロンT。PONさんが白、生駒さんが紺、拓さんが黒、それぞれに大変お似合いのカラーリングだったけれど、大石さんの一際目立つセーフティーイエローが恐ろしいほど似合いすぎていた。

 

自分たちの15周年ツアーで札幌に帰ってくることにも触れ、その日のGUEST解禁。「知ってても知らんくても、いいリアクションしてください」ってお願いのもと、「ブラックライフ」と発表された。「ラックライフに非常によく似た奴らで、名前もブラックライフで似てて…ほとんどワンマンみたいなもんで……もう!ラックライフワンマンです!!!」ってブラックライフの設定説明を投げ出したPONさんでした。

 

01.風が吹く街
02.リフレイン
03.サニーデイ
04.℃
05.Over
06.しるし
07.Hand

en.名前を呼ぶよ