Who am I? 仙台公演

memo.

 BURNOUT SYNDROMES

 15th Anniversary Tour「Who am I?」

2020.01.11(土) @仙台RENSA

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2020年1月11日(土)は、BURNOUT SYNDROMESの2020年初ライブの日。そして、前夜にはハイキュー‼︎第4期 TO THE TOPの放送が開始されている世界線。放送後はじめてのライブが作品の聖地である仙台。アニメハイキュー!!の放送直前特番では、石川さんが「ハイキュー!!の曲、(最新曲も含めて)全部やります」と公言していた。今日の楽しみのひとつ。まるで、ハイキュー‼︎のために用意された日とさえ思えてしまう、BURNOUT SYNDROMESとハイキュー‼︎という作品が幾重にも重なりあった日。

 

熊「えー本日はお足元の悪い中お越しいただき誠にありがとうございます」

石「硬い硬い硬い!たぶん、向いてないわ」

記憶喪失のなか、ギタボがMCをするものだという認識で喋り出した熊谷さん。それを制止して、徐ろに腕組ませる石川さん。ついでに両肩に手をやって後ろに下がらせたあと、「しっくりくるー」と納得した石川さんがMCを再開しようとしたところに「お前ら盛り上がっていけんのかああああ」と廣瀬さんの凄み。煽り。回を重ねるごとに振り切れて、煽り声が馴染んできているのがカッコよくて仕方がないし、それがまた笑いのツボを刺激する。異様なまでに熱狂的な盛り上がりをみせるフロアに、困惑する石川さんの「でも、なんか違う」って主張に「盛り上がってるのに…」と不服そうにきょとんとする廣瀬さんのお顔がそーきゅーと。そう、きゅーと。


Ms.Thunderboltで、「グルーブの高まりによる感情のショートにご注意ください」って、拡張機使って叫ぶ廣瀬さん。そのフレーズやられたわー。


仙台、最初の分岐点。石川さんが「右手が気になる…」と告げたときのフロアの歓声。3公演目にして初解禁のルートでは一体何が聴けるんだろうと期待を込めた眼差しが向けられるなか、ポケットから取り出されたのは、貝殻だった。

耳を寄せれば聞こえてくる波の音をきっかけに、景気のよいクラップ音が鳴り響いて、はじまったのは、Bottle Ship Boys。汽笛にも似た熊谷さんの声が歯切れよく高らかに響いた。新たな分岐ルートの解禁で高まった興奮、鼓動を加速させるように繋がれた、We are Melodic Surfers!、一緒に声高に宣言したのはもう条件反射。

「もっと深くまで潜ろう」って石川さんの案内で海の底、深く深くまで、むー。ここが海底深くなら、このあとはもう昇っていくしかないことを悟った瞬間、思わず息を飲んだ。MVと共にお届けされる、ナミタチヌ。サビで一斉にフロアがジャンプジャンプしはじめる一体感が心地よい。いつまでも続くかと錯覚するような跳躍。あーしんどいって思わず声に出そうになっても跳び続けるのは、聴いてる私より遥かに運動量の多い彼らがステージにいるからです。


メンバー紹介タイムでは、石川さんが「ひろせたくや?ひろたくってこと?あ、それは呼ばれてないんや」って言ったの個人的ツボでした。

ふたりの紹介を終え、自分も紹介してくれ!って熊谷さんに強請る石川さん。熊谷さんが自信ありげに「石川界人!」って放ったときのフロアの大歓声。とてもとても聖地仙台でした。

石「いやいやいや!ちゃうから!」

熊「Ba.Cho.声優の石川界人くんじゃない?違う?」

石「『俺が居ればお前は最強だ』って言ったことあるか?!」

いつだか言っていた、「熊谷くんの1番のファンだから、その曲を1番カッコよく魅せるための演出を考えるのは俺」って言葉はきっと日向と影山のそれと同義だと思うんです。

石「たぶんそれ本当に怒られるやつ!」

熊「ずっと隣に界人くん居ると思って歌ってたのに大変にショックです。ショックのあまり思い出しました。誠に遺憾ですが、石川大裕!」


仙台2つ目の分岐点、選ばれたのはピアノでした。吾輩は猫である、曲名はまだない。


そして、Mr.Whoからの手紙を受け取り、ロッカーへ向かい、彼らの歩みが記録されたアルバムを開く。

廣「大会でもいいとこまで行ったし」

熊「次のリリースで何もなかったら、我々も解散しよか」

石「えー、でもまあ、しゃあないか」


石「メジャーデビュー決まったって!しかも」

3人揃って「「「ハイキュー!!」」」

石「熊谷がいい曲書いてくれたから、選んでもらえたんやな」

廣「熊谷ありがとう!」

熊「もっと褒めて!」

石「お前は天才やで」

廣「熊谷サイコウ!」

所々変わった台詞の言い回しと配役、なくなった閃光ライオットっていう固有名詞と、3人声を揃えての「ハイキュー‼︎ 」って言葉。これで、ステージに戻ってきた彼らが演奏する曲がPHOENIXだったらなら、ハイキュー‼︎へ捧げる日としてはとてもドラマティックだなあなんて思ったのはハイキュー!!ファンとしてのちょっとした欲。

どういう理由の変更なのかはわからないけれど、バーンアウトシンドロームズの歴史を語るとき、スポットを当てる部分が少しだけメジャーデビュー以降の物語に傾いたような気がした。こうやって少しずつ少しずつ積もっていっていくんだろうか。


アンコール1曲目、初披露の、PHOENIX。はじめて耳にする2番以降の歌詞。「オレンジの向こう 青く揺らめく青春へ」ってワードが鮮明に残ってる。炎は青いほうが温度が高い。青い炎は酸素を多く含んでいて、完全燃焼してる炎。

「きのうのハイキュー!!放送後、たくさん感想を見ました。『4期もバーンアウトでよかった』そんなコメントばかりでした。そぉらみたことか?お前ら手のひらくるくるかぁ?」って熊谷さん。2期で新オープニングアーティストとして発表されたときの世間の嘆きの反応を語った石川さんのMCを受けてか、トーン高く熊谷さんがジェスチャー付きで手のひらをくるくるくるしたとき、私のなかから湧きあがった底知れぬ昂りに名前を付けたい。言い方が生き生きしてて、自負と野心が思わず溢れ出てしまったようで、優等生然とした振る舞いが平常な彼らだから、それはとても新鮮で、あまり想像していなかった反応だった。その言葉自体に喜んだわけではないけれど、その反応を目撃できて嬉しかった。より一層好きだと思った、人間味。名前も知られていない超アウェーな状態から楽曲の魅力のみで選ばれて、魅せつけて、待ち望まれて、再び選ばれた、異例の3期連続主題歌抜擢。見事にひっくり返った状況、ひっくり返した現実。これが彼らの実力。

「まあこれは冗談にしておいて、ツアータイトルにもなっている、Who am I?、その答えは、自問自答のなかにはなくて、他人と本気でぶつかって見つかるものだと、思いました。ようやく少し自分が何者なのかが見えてきた気がします。あなたがもし自分が何者か分からなくなってしまったら、僕らに会いに来てください。同じように迷い駆けている僕らがいます」

ラブレター。の間奏中、「はじめてバーンアウトのライブに来たってひと!必ず5人に広めること!」ってフロアに投げかける熊谷さん。チェーンメールの手法だなあって少しくすっとしてしまった。